スノワート HI-TEN 98R TORNEO 解説レビュー

今回は珍しいテニスラケットメーカーを紹介していきます。スノーワートの新作ラケットHI-TEN 98R TORNEOの解説レビューをしていきます。

スノワート(Snauwaert)は1928年にベルギーで創業した歴史あるテニスブランドで、当時はウッドラケットを製造していた歴のある会社です。昔からテニスをしている人はご存知かもしれませんが、ジョン・マッケンローやロッドレーバーなどが使用していたラケットです。
そんなウッドラケットの老舗が2016年に復活。こだわりのラケット製作を開始しており、その中でもより上級者向けのHI-TEN 98R TORNEOを解説していきます。
HI- TEN 98R TORNEOスペック
項目 | 数値 |
---|---|
フェイスサイズ | 98平方インチ |
ウェイト(アンストラング) | 約300g |
バランス | 約325mm |
ストリングパターン | 18×20 |
フレーム厚 | 約21mm(一定厚) |
ストリングスパターン18×20のトーナメント仕様。300gの軽量スペックにより振り抜き重視、テニスは格闘技だというあなたに捧げる。レザーグリップ採用、ワールドモデル。
スノーワート公式サイトより引用
トーナメントモデルだが、重量は300グラムと一般ユーザーでも使いやすい設定。しかし、ストリングパターンは18×20と目が細かいためボールの飛びは抑えられている印象。
スペックから見ても一般の上級者向けのモデルかと思われます。
使用感レビュー
打球感
最初に感じるのは、打球感の柔らかさです。ラケット自体も非常に柔らかいのですが打球感も柔らかく感じました。
しっかりラケットを振った時の打球感は柔らかいがガットがしっかり詰まった感覚もありとても気持ちよく感じます。
ストローク
ラケットの柔らかさもあり飛ばないイメージもあるがそこそこ飛んでくれました。スピン性能に関しては自分でしっかりとかけていけばかかるのですが、振って当てれば回転がかかるイメージのラケットではない感じがしました。
頑張って回転をかけていくスタイルよりもフラット気味にしっかり振り抜いていくといい球が飛んでいってくれました。フラット気味にストローク展開していく人にはとても向いているラケットだと思います。
ボレー
フェイスサイズが98インチで小さい部類ですが、しっかり当たった時の感触はとてもよくボレーは気持ちよく打てました。
操作性自体は98インチで良いものの、バランスポイントがトップヘビーな為黄金スペックのラケットぐらいの操作性の良さかなと思いました。
サーブ
フラットサーブではしっかりパワーを伝えられ、スライスやスピンサーブもコントロールしやすいです。パワー型ではないですが、「狙ったコースに入れやすい」印象。
しかし、サーブに関してもトップヘビーのため若干の操作性の悪さを感じるかもしれません。
総評
最近のラケットには珍しいかなり柔らかいラケット。ストロークに関しては打球感もよく振り抜いた時の感触はとにかく気持ちがいいです。
ボレー・サーブ満遍なくできるラケットですが、どちらかといえばベースラインからしっかりとフラット気味にストロークを打っていく人向けではないかと思います。
まとめ(最後に)
今回はスノワートの HI-TEN 98R TORNEOについて解説していきました。 HI-TEN 98R TORNEOは競技志向のプレーヤーに向けた本格的なコントロール系ラケットです。フラットドライブ主体のプレーにおいて高精度なコントロールを可能にします。
主なポイント
- フェイスサイズ98インチ → 適度なスイートスポットでコントロール性を重視。
- バランス:ややトップヘビー → ストロークで頭の重さを感じながら振り抜ける。
- 打球感:詰まった感覚もある柔らかい打感 → フラット系に安定感。
- パワーよりコントロール寄り → 自分で振って展開できる上級者向け。
向いているプレーヤー
- ラリーでしっかりと自分から打ち込んでいきたい中〜上級者。
- 打球の安定性・軌道のコントロールを重視するプレーヤー。
- 過度な飛びを抑えて、自分のスイングで調整したい人。
総合すると、HI-TEN 98R TORNEO は「繊細なコントロール」と「しっかり打ち込む手応え」を求める競技者向けラケットといえます。スノワートの中でもより上級者向けのモデルで、ストローク主体で試合を組み立てたいプレーヤーに強くおすすめできる一本です。
今回はここまでになります。ここまで見ていただきありがとうございました。